またしてもやってきたカニングシティ。
危なそうな町なので深入りはしていないようにしていたのだが、
見たような顔の人があるいている・・。また修行僧さんだ!
なるほど彼は危険な町でも溶け込むため、あの怪しげなグラサンを持っていたのか!
そうしていると修行僧さんは、僕に
グループクエストを一緒にやらないか?と持ちかけてきた。
グループクエストとは腕に覚えがある賞金稼ぎたちが、
最近カニング近辺の沼で出没するという
巨大な緑色の魔物を討伐するために
幾人かで沼地へと調査をしにいくという依頼のことらしい。
僕は緑の魔物という言葉にピンときた。
もしや・・僕が探し求めている秘薬は生き物かもしれないと聞いている。
この魔物自体が秘薬となるような秘密をもっているかもしれない。
「てつやばっか」の意味はいまだにわからないままだが・・。
とりあえず僕は承諾し、グループにいれてもらった。
どうやら四人編成で挑むらしい。他の二人も頼もしい。
僕らは依頼を受け、沼へと歩み出た。
修行僧さんが
「まずはワニを狩って
青春17キップを手に入れなきゃ電車に乗れんぞ~」
と冗談を言っていて、僕らは笑った。
しかし冗談ではなかった。
恐るべき事にワニを倒すとワニの口から
青春17キップがでてくるではないか!
どういう仕組みになっているのだろうと訝りながらもそのキップを手に奥へと進む。
お次は子猫たちが茂みから現れる。
修行僧さんがいった。
「・・ただの猫に見えるが、あれは
熊だ!!目をそらしてはいけない、目を合わせながらゆっくり後ずさりするんだ。」
僕ら4人は言われたとおり慎重に動いた。そして何とか切り抜けることができたようだ。
そのときだった。
巨大な何かが跳ね回っていた。
「やっとおでましのようだぜ」
これが沼の魔物。巨大な腐った毒液の塊だった。
その塊の中からいびつな眼球がこちらをにらむ。
「くるぞおぉ!!」
怪物は襲い掛かってきた。
僕は前線で斧を打ちつける。もう一人の戦士さんも果敢に怪物へと武器を突き立てる。
しかしよくみるとそれはサーフボード?だった。
後ろでは修行僧さんの弓矢等が飛んできて援護してくれる。
そして・・魔物が雄叫びを上げたかと思うと体から毒液が溢れ出し・・分裂した。
エリニアの森で見たあの魔物だった。それがたくさん溢れでたのだ。
僕はそいつらを切り払い、魔物の死骸を確かめようとしたが・・
なんと既に溶けてしまっていた。
この魔物が秘薬と関係あるのだろうか・・?
僕には答えを見つけることはできなかった。そして巨大な敵を相手にしたことで疲労していた。
また来るしかない。
依頼は何件もある。それはこの魔物がまだ何匹も残っているということなのだ。
僕らはカニングシティへと引き上げていった。